
あまりの暑さに我慢できず、自営の古びたプールに足を運んだタツオ。
学校では目立たない地味オタの彼にとって、ここは自分だけの秘密基地のような場所だった。
だがその日は違った。
「……あれ、ミサ?」
プールサイドの白いタイルの上に座っていたのは、あのミサだった。学年トップの才女で、モデルのように整った顔立ちとスタイルを併せ持つ――そんな存在が、まさかこんなところに?
しかも、黒ビキニ。
焼けるような陽射しに、ミサの白い肌がまぶしく浮かび上がる。黒と白のコントラストが目に焼きつく。布地からはみ出た太ももは、まるでマシュマロ。柔らかく、弾力がありそうで、タツオの目は自然と釘付けになっていた。
(あの布の奥にあるのは……白桃のような……いや何考えてんだ俺ッ!)
脳内では勝手にシミュレーションが始まっていた。黒ビキニを両手でずらし、その美尻を――いや、ちがう!
「ねぇ、何いやらしい目して見てんの?」
突然、声をかけられ現実に引き戻される。
「いや、ちがっ……!」
動揺しながら否定するタツオの視線は、意志とは裏腹に、つい下半身へ向いてしまう。
「……海パン、すっごいテントになってんだけど」
ミサの冷静なツッコミ。焦ってタツオは両手で海パンの膨らみを抑えた。
(ちょ、ちょっと待って!なんでこんな展開に!?)
そして、次の瞬間――ミサがいたずらっぽく微笑んだ。
「ねえ、周りに誰もいないし……見せ合いっこ、しない?」
タツオの脳内で警報が鳴り響く。彼女はゆっくりと水着の紐に手をかけ――
その瞬間。
「ぶっ!!」
鼻から勢いよく吹き出る赤い液体。
「ちょ、大丈夫!? 鼻血出てるよ……って、うそ。まさか全部妄想だった?」
視界が戻ると、そこには水面に映る自分の顔と、呆れ顔のミサ。
「……もうやだ。ほんっとに、いやらしい目つき。このテントはあっち向けて!」
タツオは顔を真っ赤にして、水の中に飛び込んだ。
チャンチャン。
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